神戸高専の目的、教育方針

 

1.本校の目的

 神戸市立工業高等専門学校は,学校教育法(昭和22年法律第26号)の定める高等専門学校として,深く専門の学芸を教授し,職業に必要な能力を育成すること,並びにその教育及び研究の機能を活用して国際港都神戸の産業及び文化の発展向上に寄与することを目的とする(神戸市立工業高等専門学校学則 第1条)。
目的を達成するための方針
  1. 本校の目的を達成するために本校の教育方針および教育目標を明確に定め,本校の教職員はその遂行に努める(教育方針)。
  2. 本校の目的を達成するために本校の3つのポリシーを明確に定め,本校の教職員はその遂行に努める(3つのポリシー)。
  3. 本校の目的を達成するために必要な校務組織を本校内に設置し,本校の教職員はその遂行に努める(組織規程)。

2.教育方針

  • ■ 人間性豊かな教育
     心身の調和のとれた,たくましく感性豊かな人間形成をめざして,教養教育の充実をはかるとともに,スポーツ・文化クラブ等の課外活動を振興する。
  • ■ 基礎学力の充実と深い専門性を培う教育
     工学に関する基礎知識と専門知識を身につけ,日進月歩する科学技術に対応し,社会に貢献できる創造性豊かな実践的技術者および開発型技術者を育成する。
  • ■ 国際性を育てる教育
     国際・情報都市神戸にふさわしい高専として,世界的視野を持った,国際社会で活躍できる技術者を育成する。

3.養成すべき技術者像(準学士課程、学科ごとの教育目的)

 健康な心身と豊かな教養のもと,工学に関する基礎的な知識を身につけると同時に,創造性も合わせ持つ国際性,問題解決能力を有する実践的技術者を養成する。

  • ■ 機械工学科
     数学,自然科学,情報処理技術,計測技術,電気電子技術,加工技術,設計法等の基礎技術を習得し,豊かな教養教育のもと,創造性も合わせ持つ柔軟な思考を有し,設計や製作ができる実践的技術者を養成する。
  • ■ 電気工学科
     数学,自然科学,情報処理技術,電磁気学,電気回路,実験等により基礎技術を習得し,豊かな教養教育のもと,創造性も合わせ持ち柔軟な思考ができる実践的技術者を養成する。
  • ■ 電子工学科
     数学,自然科学,情報処理技術,エレクトロニクスの基礎技術を習得し,豊かな教養教育のもと,創造性も合わせ持ち,多種多様な課題を解決できる実践的技術者を養成する。
  • ■ 応用化学科
     数学,自然科学,情報処理技術に加え,物質の基本を理解し,新しい物質作りに応用できる基礎学力を習得し,豊かな教養教育のもと,創造性も合わせ持ち柔軟な思考ができる実践的技術者を養成する。
  • ■ 都市工学科
     数学,自然科学,情報処理技術,構造力学,水理学,土質力学,計画,環境に関する科目に重点をおき,豊かな教養教育のもと,自然や人間に優しい生活環境をデザインするための総合的な技術力,判断力,創造性を合わせ持つ実践的技術者を養成する。

4.卒業時に身につけるべき学力や資質・能力(準学士課程の学習・教育目標)

(A) 工学に関する基礎知識を身につける.

(A1) 数学 工学的諸問題に対処する際に必要な数学の基礎知識を身につけ, 問題を解くことができる.
(A2) 自然科学 工学的諸問題に対処する際に必要な自然科学に関する基礎知識を身につけ, 問題を解くことができる.
(A3) 情報技術 工学的諸問題に対処する際に必要な情報に関する基礎知識を身につけ, 活用することができる.
(A4) 専門分野 各学科の専門分野における工学の基礎知識・基礎技術を身につけ, 活用することができる.
( 学科別細目 )

(B) コミュニケーションの基礎的能力を身につける.

(B1) 論理的説明 自分の意図する内容を文章及び口頭で相手に適切に伝えることができる.
(B2) 質疑応答 自分自身の発表に対する質疑に適切に応答することができる.
(B3) 日常英語 日常的な話題に関する平易な英語の文章を読み, 聞いて, その内容を理解することができる.
(B4) 技術英語 英語で書かれた平易な技術的文章の内容を理解し, 日本語で説明することができる.

(C) 複合的な視点で問題を解決する基礎的能力や実践力を身につける.

(C1) 応用・解析 工学的基礎知識を工学的諸問題に応用して, 得られた結果を的確に解析することができる.
(C2) 複合・解決 与えられた課題に対して, 工学的基礎知識を応用し, かつ情報を収集して戦略を立て,解決できる.
(C3) 体力・教養 技術者として活動するために必要な体力や一般教養の基礎を身につける.
(C4) 協調報告 与えられた実験テーマに対してグループで協調して挑み, 期日内に解決して報告書を書くことができる.

(D) 地球的視点と技術者倫理を身につける.

(D1) 技術者倫理 工学技術が社会や自然に与える影響及び技術者が負う倫理的責任を理解することができる.
(D2) 異文化理解 異文化を理解し,多面的に物事を考えることができる.

5.養成すべき技術者像(専攻科課程、専攻ごとの教育目的)

 専門分野の知識・能力を持つとともに他分野の知識も有し, 培われた教養教育のもとに,柔軟で複合的視点に立った思考ができ,問題発見,問題解決ができる創造性豊かな開発型技術者を養成する。
■  機械システム工学専攻
 数学,自然科学,情報処理技術,電気電子応用技術,加工技術,設計法等の専門技術を習得し,培われた教養教育のもと,設計や製作において複合的視点で思考,問題発見,問題解決ができる創造性豊かな開発型技術者を養成する。
■  電気電子工学専攻
 数学,自然科学,情報処理技術,電磁気学,電気回路,エレクトロニクス,実験等により専門技術を習得し,培われた教養教育のもと,柔軟な思考ができ,複合的視点で思考,問題発見,問題解決ができる創造性豊かな開発型技術者を養成する。
■  応用化学専攻
 数学,自然科学,情報処理技術に加え,物質の基本を十分に理解し,新しい物質作りに応用できる専門学力を習得し,培われた教養教育のもと,柔軟な思考ができ,複合的視点で思考,問題発見,問題解決ができる創造性豊かな開発型技術者を養成する。
■  都市工学専攻
 数学,自然科学,情報処理技術,構造力学,水理学,土質力学,計画,環境に関連する専門技術に重点を置き,培われた教養教育のもと,柔軟な思考ができ,複合的視点で思考,問題発見,問題解決ができる創造性豊かな開発型技術者を養成する。

6.修了時に身につけるべき学力や資質・能力(専攻科課程の学習・教育目標)

(A) 工学に関する基礎知識と専門知識を身につける.

(A1) 数学 工学的諸問題に対処する際に必要な線形代数, 微分方程式, ベクトル解析, 確率統計などの数学に関する知識を身につけ, 問題を解くことができる.
(A2) 自然科学 工学的諸問題に対処する際に必要な力学, 電磁気学, 熱力学などの自然科学に関する知識を身につけ, 問題を解くことができる.
(A3) 情報技術 工学的諸問題に対処する際に必要な情報技術に関する知識を身につけ, 活用することができる.
(A4) 専門分野 各専攻分野における工学基礎と専門分野の知識・技術を身につけ, 活用することができる.
( 専攻別細目 )

(B) コミュニケーション能力を身につける.

(B1) 論理的説明 技術的な内容について, 図, 表を用い, 文章及び口頭で論理的に説明することができる.
(B2) 質疑応答 自分自身の発表に対する質疑に適切に応答することができる.
(B3) 日常英語 日常的な話題に関する英語の文章を読み, 聞いて, その内容を理解することができる.
(B4) 技術英語 英語で書かれた技術的・学術的論文の内容を理解し, 日本語で説明することができる.また, 特別研究等の研究に関する概要を英語で記述することができる.

(C) 複合的な視点で問題を解決する能力や実践力を身につける.

(C1) 応用・解析 工学基礎や専門分野の知識を工学的諸問題に応用して, 得られた結果を的確に解析することができる.
(C2) 複合・解決 与えられた課題に対して, 工学基礎や専門分野の知識を応用し, かつ情報を収集して戦略を立てることができる.また, 複合的な知識・技術・手法を用いてデザインし工学的諸問題を解決することができる.
(C3) 体力・教養 技術者として活動するために必要な体力や一般教養を身につける.
(C4) 協調・報告 特定の問題に対してグループで協議して挑み, 期日内に解決して報告書を書くことができる.

(D) 地球的視点と技術者倫理を身につける.

(D1) 技術者倫理 工学技術が社会や自然に与える影響を理解し, また, 技術者が負う倫理的責任を自覚し, 自己の倫理観を説明することができる.
(D2) 異文化理解 異文化を理解し, 多面的に物事を考え, 自分の意見を説明することができる.