科 目 | 情報通信ネットワーク ( Data Communications and Computer Networks ) | |||
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担当教員 | 藤本 健司 教授 | |||
対象学年等 | 電子工学科・5年・通年・必修・2単位【講義】 ( 学修単位III ) | |||
学習・教育 目標 |
A4-D4(100%) | |||
授業の概要 と方針 |
前期は,ローカルエリアネットワークの構築,管理,運営に必要な基本技術についてTCP/IPプロトコルを中心に解説する.後期は,ネットワークに関する基礎内容に引き続き,ネットワークを構築するための基本的な知識や技術を学習する. | |||
到 達 目 標 |
1 | 【A4-D4】 TCP/IP通信に関する基礎用語の説明ができる. | 2 | 【A4-D4】 2進数,16進数,10進数の変換ができる. | 3 | 【A4-D4】 TCP/IP通信の仕組みが説明できる. | 4 | 【A4-D4】 IPアドレスのクラス分けとサブネットの作成ができる. | 5 | 【A4-D4】 OSI 各層について詳しく説明することができる. | 6 | 【A4-D4】 クラスB程度のネットワークに対して適切にIPアドレスの割り振りを行える. | 7 | 【A4-D4】 ルータについて(WAN 機器としての役割を含め)簡単に説明することができる. | 8 | 【A4-D4】 クラスフルアドレッシングとクラスレスアドレッシングの違いと,それらを用いた各種ルーティング技術を理解することができる. | 9 | 【A4-D4】 ルーティング・プロトコル(RIP,EIGRP)について理解することができる. | 10 |
評 価 方 法 と 基 準 |
到 達 目 標 毎 |
1 | TCP/IP通信に関する基礎的な用語を説明できるかどうか,前期定期試験を行い評価する. | |
2 | 各種変換が行えるかどうか前期中間試験を行い,評価する. | |||
3 | 現在のネットワークの主流であるTCP/IP通信の仕組みについて理解できているかどうか前期定期試験を行い評価する. | |||
4 | クラスフルアドレッシングやネットワークのセグメント化に関して理解できているかどうか,前期定期試験を行い評価する. | |||
5 | OSI各層の働きについて理解できているかどうか,前期中間試験にて評価を行う. | |||
6 | サブネットの概念が理解でき,クラスB程度のネットワークに対して適切なIPの割り当てができるか,前期定期試験にて評価を行う. | |||
7 | ルータについてその役割を理解しているか,後期中間試験にて評価を行う. | |||
8 | クラスフルアドレッシングとクラスレスアドレッシングの違いや,それらを用いた各種ルーティング技術(スーパーネット,FLSM,VLSMなど)を,演習課題及び,後期中間試験により評価する. | |||
9 | ルーティングに用いられるプロトコルが理解できているかどうか,演習課題及び,後期定期試験により評価する. | |||
10 | ||||
総 合 評 価 |
成績は,試験85% 演習課題15% として評価する.100点満点で60点以上を合格とする.なお,試験成績の最終成績は,中間試験と定期試験の単純平均とする.なお,科目担当者が必要と判断した場合には,臨時試験を実施することがある. | |||
テキスト | Web教材 プリント |
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参考書 | ネットワークシステム構成論(岩崎 一彦著,コロナ社) | |||
関連科目 | 通信方式 | |||
履修上の 注意事項 |
週 | 上段:テーマ/下段:内容(目標、準備など) |
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1 | 基本的なネットワーキング |
交通や郵便,そして情報など,いろいろな例をあげネットワークの定義を説明し,ネットワークの概念を学習する. | |
2 | OSI参照モデル |
ネットワークの基本モデルでもあるOSI参照モデルについて,その成り立ちや機能について学習する. | |
3 | ローカルエリアネットワークの概要 |
一般的なローカルエリアネットワークの定義やそれに伴ってWANやMANについても説明を行う. | |
4 | レイヤ1:信号と回線 |
レイヤ1における,信号の種類やメディアの種類について学習する.また,帯域幅の計算などを行う. | |
5 | リピータ・ハブ,ネットワークトポロジ |
レイヤ1のネットワーキングデバイスであるリピータやハブの働きについて学習する.また,ネットワークを構成する上で必要となるネットワークトポロジの概念やその構成について説明を行う. | |
6 | レイヤ2:アドレッシング |
レイヤ2でMACアドレスをもちいたアドレス制御方式について学習する.IEEEを例に挙げ,MAC副層,LLC副層に関する動作や機能について説明する.また,ネットワークで使用されるアドレスが2進数や16進数で表記されることや変換方法についても説明する. | |
7 | レイヤ2で使用される規格及び機器 |
IEEEに代表されるようなIEEE802.3,IEEE802.5,IEEE802.2などの規格について説明し,イーサネットなどとの違いを学習する.また,レイヤ2の機器としてスイッチとブリッジについて学習する. | |
8 | 中間試験 |
1〜7回目までの範囲において中間試験を実施する. | |
9 | 中間試験の解答と解説,および,レイヤ3:インターネットプロトコル |
中間試験の解答と解説を行う.その後,インターネットプロトコルがどのように使用されているのか,また,割り振られているのかということや,実際の通信の仕組みについて学習を行う.また,クラスという概念について学び,クラスフルアドレッシングについて説明を行う. | |
10 | レイヤ3:ルーティングとルータ |
ルータが最適経路の選択を行う原理について学習する.また,ルータの詳しい働きについて学習する.また,サブネットの概念について説明し,サブネットの原理について学習する. | |
11 | TCP |
OSI参照モデルではレイヤ4にあたる部分であり,スリーハンドシェイクなど,信頼性の高い通信を行う仕組みについて学習する. | |
12 | UDP |
現在最も使用されているUDPについて,信頼性の問題やその他の問題点や利点,及び仕組みについて学習する. | |
13 | レイヤ5:セッション層 |
セッション層の主な働きについて学習する. | |
14 | レイヤ6:プレゼンテーション層,レイヤ7:アプリケーション層 |
プレゼンテーション層の主な働きについて学習する.アプリケーション層の主な働きについて学習する. | |
15 | 前期学習分の復習 |
1〜14週で学習したOSI 参照モデル,LAN,IPアドレッシングに関する概念について復習を行う. | |
16 | ルータの仕組み |
WANの機器,テクノロジー,規格について学習する.さらに,WAN上のルータの機能についても学習する. | |
17 | IPv4とIPv6について |
IPv4からIPv6へ移行する上での経緯や,IPアドレス枯渇を防止するための手法を学習する. | |
18 | クラスフルアドレッシングとクラスレスアドレッシング |
前期で学んだネットワーク機器を扱う上で必要なクラスフルアドレッシングとクラスレスアドレッシングの違いについてより詳細な内容について学習する. | |
19 | FLSMとVLSM |
FLSMとVLSMについて学習し,それぞれの利点と欠点について学習する. | |
20 | CIDR |
クラスレスアドレッシングであるCIDRの概念について学習し,さらに,IPアドレスの効率的な使用方法について学習する. | |
21 | 経路集約 |
ルーティングを行なう際に非常に重要となる経路集約について,設定方法を問題点を踏まえ学習する. | |
22 | NATとPAT |
グローバルアドレスとプライベートアドレスの変換方法について説明し,実際に利用されているNATやPATの概念について学習する. | |
23 | 中間試験 |
第16〜22回までの内容について中間試験を行う. | |
24 | 中間試験の解答と解説,および,ルーティングプロトコル(RIP)その1 |
中間試験の解答と解説を行い,その後,ルーティングプロトコルであるRIPの仕組みについて学習する. | |
25 | ルーティングプロトコル(RIP)その2 |
RIPで使用されているベルマンフォードアルゴリズムについて学習する. | |
26 | ルーティングプロトコル(RIP)その3 |
RIPの問題点であるルーティングループについての解消方法(スプリットホライズン等)を学習する. | |
27 | ルーティングプロトコル(EIGRP)その1 |
ディスタンスベクタ型とリンクステート型の長所を取り入れたハイブリッド型のEIGRPについて概要を学習する. | |
28 | ルーティングプロトコル(EIGRP)その2 |
EIGRPの動作方法について学習を行う. | |
29 | ルーティングプロトコル(EIGRP)その3 |
ルーティングループを防止するDUALについて学習を行う.また,自分でネイバーテーブル,トポロジテーブル,ルーティングテーブルの設定を行えるように学習を行う. | |
30 | 後期学習分の復習 |
16〜29週に学習した内容であるルータの動作や各種ルーティングプロトコルについて,理解できているか再度復習を行う. | |
備 考 |
前期,後期ともに中間試験および定期試験を実施する. 本科目の修得には,60 時間の授業の受講と 30 時間の事前・事後の自己学習が必要である. |