【 2024 年度 授業概要】
科   目 エネルギー工学 ( Energy Engineering )
担当教員 津吉 彰 教授
対象学年等 電気電子工学専攻・2年・前期・選択・2単位【講義】
学習・教育
目標
A4-AE5(100%)
授業の概要
と方針
本科目では,現状のエネルギー変換の基本をなす熱力学について基礎から学ばせる.熱力学を学ぶ中で,比較的身近な内燃機関や,発変電工学で学んだサイクルを復習する,最後に太陽光発電,地熱発電,風力発電といった自然エネルギー利用発電やMHD発電,燃料電池,熱電発電などといったこれまでとは異なる発電方式の基本的原理について解説する.



1 【A4-AE5】 熱力学で使用する物理量,単位系を理解し自由に使用できる.
2 【A4-AE5】 熱力学の第一法則,第二法則を理解し説明できる.
3 【A4-AE5】 エントロピー,エンタルピーの計算ができる.
4 【A4-AE5】 ランキンサイクルなど熱サイクルを理解し説明できる.
5 【A4-AE5】 扱った新しい発電方式を理解し,説明することができる.
6  
7  
8  
9  
10  












1 熱力学で使用する物理量,単位系に関する問題により,定期試験ならびに熱量計算のレポートで確認する.評価点の合計値60%以上を合格とする.
2 熱力学の第一法則,第二法則の理解に関連した問題により定期試験で確認する.60%以上を合格とする.
3 簡単な問題で,エントロピー,エンタルピーの計算に関する事を,試験60%,レポート40%の重み付けにより評価する.60%以上を合格とする.
4 ランキンサイクルなど熱サイクルに関する問題により,試験で確認する.60%以上を合格とする.
5 扱った新しい発電方式を理解し,説明することができる事を,試験60%,レポート40%の重み付けにより評価する.60%以上を合格とする.
6  
7  
8  
9  
10  




成績は,試験50% レポート30% プレゼンテーション20% として評価する.100点満点で60点以上の評価で合格とする.電気工学科と電子工学科では学習内容が違うため,評価を試験だけで評価する事が困難である.そこで,試験に加え,レポート,プレゼンテーションで各自の専門に関係する分野での習熟度を重視し.評価する事とした
テキスト 改定新版 エネルギー工学:関井 康雄,脇本 隆之(電気書院)
参考書 「図解 演習熱力学」:北山 直方(オーム社)
関連科目 電力工学I,IIなど
履修上の
注意事項
プレゼンテーションは問題演習を含みます.

【授業計画( エネルギー工学 )】
上段:テーマ/下段:内容(目標、準備など)
1 エネルギーの概念(1章)
わが国,世界のエネルギー事情について学ぶ.エネルギー消費が環境に与える影響について学ぶ事に関係し,KEMSについて解説する.エネルギーの変換の原理を紹介する.演習を解く.
2 水力発電の基礎
水力発電の基礎について学び簡単な演習を行う.
3 水力発電の計算,火力発電の基礎
水力発電,火力発電の基礎について学び簡単な演習を行う.
4 熱力学の法則とエントロピー,T-s 線図
熱力学の基礎を学ぶ
5 熱サイクルの計算
カルノーサイクルからディーゼルサイクル,サバテサイクル,ランキンサイクルなどについて学び,熱機関についての知見を深める.
6 熱力学,熱サイクルの計算,その1
プレゼンテーション形式で問題解説を行わせるために必要な熱力学,熱機関について解説を行う.
7 熱力学,熱サイクルの計算,その2
熱力学,熱機関についての知見を深めるために,プレゼンテーションの準備をする.(自習)
8 熱力学,熱サイクルの計算,その3
熱力学,熱機関についての知見を深めるために,プレゼンテーション資料について意見交換をする.(自習)
9 熱力学,熱サイクルの計算,その4
7−8回で準備した内容をもとに発表会を実施し,相互採点する.
10 原子力発電(4章)
原子力発電の原理を学び,レポートにまとめる.
11 再生可能エネルギー(第5章)
太陽電池,風力発電などの概要を学ぶ.
12 新しいエネルギー変換(燃料電池,熱電発電,MHD 発電)
燃料電池,熱電発電,MHD 発電の概要を学び,レポートにまとめる.
13 電力輸送システム
送配電全般について学,学んだことをレポートにまとめる.
14 電力系統の安定化
現在のエネルギーシステムの現状や問題点,今後の開発動向を学ぶ.定期試験で出題する内容について告知する.
15 総括
今後のエネルギー開発がどのようにすすめられるか,地球の環境保全との関係も含め考察する.定期試験で出題する内容について学生からの質問に対応する.


前期定期試験を実施する. 本科目の修得には,30 時間の授業の受講と 60 時間の事前・事後自己学習が必要である.事前学習として,Classroomを通じて授業資料を事前に配布するので確認しておく事.プレゼンテーションの講義に備え,各自プレゼン内容を事前に準備すること.また,事後学習として定期的に課題を課すので事後学習として行い提出の事.