科 目 | 応用パワーエレクトロニクス ( Advanced Power Electronics ) | |||
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担当教員 | 茂木 進一 教授, 道平 雅一 教授 【実務経験者担当科目】 | |||
対象学年等 | 電気電子工学専攻・1年・前期・選択・2単位【講義・演習】 | |||
学習・教育 目標 |
A4-AE5(100%) | |||
授業の概要 と方針 |
パワーエレクトロニクスは,制御工学,電力工学,デバイス工学の3領域の複合領域に位置する分野であり,すでに産業界では重要な基盤技術となっている.本講義では,電力変換装置や電力用デバイスの基礎について学習するとともに,近年,最も使用されているDCDCコンバータに重点を置き,講義,レポート, 実践とその発表を中心とした講義を行なう. | |||
到 達 目 標 |
1 | 【A4-AE5】 各種,パワーエレクトロニクス機器の動作や特徴を理解するとともに電力,実効値,平均電圧,周波数分布などの諸量を算出することができる. | 2 | 【A4-AE5】 DCDCコンバータに対してシミュレーション解析ができ, その結果を評価するとともに考察してまとめることができる. | 3 | 【A4-AE5】 DCDCコンバータに対して設計および製作ができ, 動作確認のために測定して, その結果を評価するとともに考察してまとめることができる. | 4 | 【A4-AE5】 パワーエレクトロニクス分野の最新動向を知るとともに,その利点と問題点について説明することができる. | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 |
評 価 方 法 と 基 準 |
到 達 目 標 毎 |
1 | 各種回路における平均電圧や周波数分布等の算出ができるかをレポートにより評価する. | |
2 | 提出したレポートやプレゼンテーションにおいて(質疑応答を含む),DCDCコンバータの特徴や出力波形の解析が行なわれているかなどその理解度を評価する. | |||
3 | 提出したレポートやプレゼンテーションにおいて(質疑応答を含む),設計したDCDCコンバータを解析が行なわれているかなどその理解度を評価する. | |||
4 | 現状の課題やメリットなどを理解しているかをレポートで評価する. | |||
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総 合 評 価 |
成績は,レポート24% プレゼンテーション76% として評価する.レポート24点とプレゼンテーション76点の合計100点満点で60点以上を合格とする.レポートは24点満点で採点したものを平均し, 四捨五入する. プレゼンテーションは2回実施し, 内容13点, 発表13点, 質疑応答12点の38点満点でそれぞれ採点する. | |||
テキスト | 資料配付 | |||
参考書 | 「基礎パワーエレクトロニクス」:河村篤男,松井景樹 他 コロナ社 「パワーエレクトロニクス回路」:電気学会半導体電力変換システム調査専門委員会 オーム社 「DC/DCコンバータの基礎から応用まで」:平地 克也, 電気学会 「パワーエレクトロニクスにおけるコンバーターの基礎と設計法 -小型化・高効率化の実現- (設計技術シリーズ)」:鵜野 将年, 科学情報出版 |
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関連科目 | パワーエレクトロニクス,制御工学,電気回路,半導体工学,応用数学 | |||
履修上の 注意事項 |
本科目はパワーエレクトロニクスを応用した実践的な内容を取り扱う.そのため,第10週と第14週に実施するプレゼンテーションによる比重が高く,筆記試験による評価を実施しない.関連科目としてこれまでに,パワーエレクトロニクス,電気回路(三相回路),電気機器,応用数学に関する科目を修得していることが望ましいが,修得していなくても興味を持って取り組めば理解できるような授業計画にはしている. |
週 | 上段:テーマ/下段:内容(目標、準備など) |
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1 | パワーエレクトロニクスの概要 |
パワーエレクトロニクスの概要,現状の課題などを理解する. | |
2 | 回路におけるパラメータ |
パワーエレクトロニクスの回路を評価するために必要なパラメータの定義や計算方法について説明し,それらの算出ができる. | |
3 | 使用されるデバイス |
パワーエレクトロニクスの回路にスイッチング素子として使用されるデバイスを紹介する. またそれらの最新動向についてレポートにまとめ, 理解を深める. | |
4 | DCDCコンバータ(降圧チョッパ)の理論動作 |
DCDCコンバータ(降圧チョッパ)の理論動作について説明し, 状態平均化法を用いた定式化によりその動作を導出できる. | |
5 | DCDCコンバータ(昇圧チョッパ)の理論動作 |
DCDCコンバータ(昇圧チョッパ)の理論動作について説明し, 状態平均化法を用いた定式化によりその動作を導出できる. | |
6 | DCDCコンバータ(降圧チョッパ)の制御法 |
DCDCコンバータ(降圧チョッパ)の伝達関数を求め,所望の制御を設計する基礎を学ぶ. | |
7 | DCDCコンバータ(昇圧チョッパ)の制御法 |
DCDCコンバータ(昇圧チョッパ)の伝達関数を求め,所望の制御を設計する基礎を学ぶ. | |
8 | DCDCコンバータ(降圧チョッパまたは昇圧チョッパ)の数値解析(1) |
DCDCコンバータ(降圧チョッパまたは昇圧チョッパ)の定常動作や応答特性などに関して, グループワークとして数値解析を実施する. | |
9 | DCDCコンバータ(降圧チョッパまたは昇圧チョッパ)の数値解析(2) |
DCDCコンバータ(降圧チョッパまたは昇圧チョッパ)の定常動作や応答特性などに関して, グループワークとして数値解析を実施する. | |
10 | DCDCコンバータ(降圧チョッパまたは昇圧チョッパ)の数値解析(3) |
グループごとにDCDCコンバータ(降圧チョッパまたは昇圧チョッパ)の数値解析結果をプレゼンテーションする. | |
11 | DCDCコンバータ(降圧チョッパまたは昇圧チョッパ)の実機検証(1) |
DCDCコンバータ(降圧チョッパまたは昇圧チョッパ)の定常動作や応答特性などに関して, 実機を製作し, その特性を評価することをグループワークとして実施する. | |
12 | DCDCコンバータ(降圧チョッパまたは昇圧チョッパ)の実機検証(2) |
DCDCコンバータ(降圧チョッパまたは昇圧チョッパ)の定常動作や応答特性などに関して, 実機を製作し, その特性を評価することをグループワークとして実施する. | |
13 | DCDCコンバータ(降圧チョッパまたは昇圧チョッパ)の実機検証(3) |
DCDCコンバータ(降圧チョッパまたは昇圧チョッパ)の定常動作や応答特性などに関して, 実機を製作し, その特性を評価することをグループワークとして実施する. | |
14 | DCDCコンバータ(降圧チョッパまたは昇圧チョッパ)の実機検証(4) |
グループごとにDCDCコンバータ(降圧チョッパまたは昇圧チョッパ)の実機検証結果をプレゼンテーションする. | |
15 | 総括 |
これまでの内容について総括し,パワーエレクトロニクスに対する全体的な理解を深める. | |
備 考 |
中間試験および定期試験は実施しない. 本科目の修得には,30 時間の授業の受講と 60 時間の事前・事後自己学習が必要である. |